フランドルの画家ファン・エイク兄弟によって完成された「油彩画」の構造を源とし、ウィーン幻想派によって現代的な方法として蘇った「混合技法」の方法を、そのプロセスを具体的に紹介しながら、脈々と続いている油彩画の真の魅力を目の当たりにしよう。利便さに樹脂絵の具が全盛となっている現在ですが、画材としての油絵の具の理解と、可能性に目を向けると、平面作品としての油彩とテンペラ絵の具による混合技法が、物体としての存在感を持ちはじめ、絵柄としてのイメージの先鋭さに質的魅力を得ることだろう。
テンペラ絵の具の不透明性、油絵の具の透明性、不透明性と透明性の多層構造が、人間の視覚の構造と同じであることの面白さ。
画材を考える上で必要不可欠な「メディウム」についても理解したい。
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